愛知県は、ゾウ王国! その1 東山動植物園 前編

神山です。

今回は、 以前ご紹介した、愛知県は、ゾウ王国!の詳細編をお送りしたいと思います。

まず1園目は、名古屋の東山動植物園。今年で85周年を迎える、歴史ある動植物園で、コアラ (Phascolarctos cinereus) や、アジアゾウ (Elephas maximus) 、「イケメンゴリラ」として話題になったニシゴリラ (Gorilla gorilla) のシャバーニなど数多くの動物が飼育され、飼育種数は日本有数。

また、メダカ科や日本産希少淡水魚の飼育・繁殖に、絶滅が心配されている動物や、ここでしか見られない種が多いのも特徴です。

さて、東山のアジアゾウ舎を見ていきましょう!


生命を繋いだ歴史の象徴、
ゾウのことがわかるミュージアム

東山のアジアゾウ舎の名前は「ゾージアム」!ゾウのミュージアムの造語。
2013年に完成した施設で、ゾウの生息地の一つ、スリランカを再現し、ゾウたちの生き生きとした姿が見られるほか、ゾウやスリランカについて学べる展示エリアがあるのが特徴です!


正門をくぐって歩くとすぐ、藁ぶきのような建物が見えてきます!これがゾージアムです!
右に見えるのはアジアゾウのモニュメント。記念撮影スポットとしても有名です。


このモニュメントは、オスのコサラ (2004~)をモチーフにして造られました!制作当初は7,8歳ごろだったため大きさもそれと同じぐらいにしています。
今の彼の姿と比べてみるのも面白いかもしれません!

そして建物の中は、ゾウやスリランカについて学べる展示エリアと、コツメカワウソとゾウ舎の寝室が見られる室内展示室に分かれています。



こちらはゾウの体について紹介しているコーナー。実物大のレプリカをはじめ、映像展示などでゾウの体の特徴がわかります!


こちらは、絵本形式のサイン。ゾウには、簡単な足し算や引き算ができ、鏡に映った自分の像を自分と認識できる能力があります。わかりやすいイラストと簡単な表現で、小さなこどもでも見やすいようになっています!


こちらは、ゾウ飼育の歴史を紹介するコーナー。
東山は、アジアゾウを開園当初から飼育をしており、一度も途切れることなく飼育が続いている数少ない種の一つ。

ほとんどの園で戦時中に栄養不足や猛獣の処分計画などでゾウたちが姿を消す中、ここでは、マカニーとエルド(共に♀)が厳しい戦時中を生き延び、命を繋ぎました!

戦争を生き延びたゾウとして、戦後傷ついた人々に勇気を与え、その2頭を見に「ゾウ列車」という特別列車が運行されたほど。


当時パフォーマンスで使われていた椅子や樽、銅鑼などの実物も見ることができます。



こちらは、ゾウの寝室。食事のようすや健康管理のトレーニングの様子などを見ることができます!

寝室の床はラバーマットで、繊細なゾウの足にとってはクッション材になる優れもの。また冷暖房や加湿器、餌を吊り下げておく設備など、寝室でもゾウたちが快適に過ごせる工夫が沢山あります。

ゾウに限らず、動物園の動物たちの多くは一日の大半を寝室などで過ごすことが多いです。そのため、外に出ている時間だけでなく、寝室などでの暮らしを充実することもとても重要とされています。

例えば、室内部分も屋内並みの広さと複雑さを併せ持つようにしたり、餌を時間をかけて食べられる工夫や遊具を設置したり、夏場などはサブ放飼場やメインの放飼場も開放して、使える空間を増やすなど、さまざまな取り組みがなされています。


次回、後編では、屋外の放飼場をメインに、ゾージアムに潜む隠しキャラについてもお話ししたいと思います。

コメント

  1. 円山のアジアゾウ舎に負けないぐらい素晴らしい工夫が施されていますね

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    1. ありがとうございます!東山も、室内でも暮らしを豊かにするためにいろいろ工夫されていますね。

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  2. 場所替えにワルダーは慣れてきていますか?

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    1. 少しずつではありますが、慣れてきています!最近では外の放飼場にも慣れてきて、砂浴びや食事も見られるようになってきました! 過去記事ですが、放飼場に慣れてきたワルダーのようすを紹介していますので、ご覧いただけると嬉しいです。https://hanazo-no.blogspot.com/2022/03/227.html

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