愛知県は、ゾウ王国! その2 東山動植物園 後編

 神山です。

さて、前回から間が空いてしまいましたが、ゾウ王国、愛知の東山動植物園の後半編をお送りいたします。


前回は東山のアジアゾウ舎の屋内部分の寝室と展示エリアをご紹介しましたが、

今回はメインの屋外放飼場の見どころをご紹介したいと思います!

屋外放飼場は、3つに分かれ、それぞれ特徴があります。今回は、その内、小放飼場と、大放飼場についてご紹介いたします。


まずは、手前の小放飼場。現在 (2022年3月30日現在)は、5月~6月に出産予定のアヌラ (♀,2001~)と、娘のさくら (♀,2013~) が出ています。

写真左に映っているのは、体を擦るために設置された擬木。体がかゆいと、岩や木々にかゆいところを擦りつけます。実際の木に近づけた造形で、頭や背中、腹部など色々な場所を掻くことができるのがポイントです!


このように、もたれかかって一休みすることも。



お次は大放飼場

ここは、複数個体が生活できるように設計されているので、広めになっています。そして、ゾウたちにとって、さまざまな行動の選択肢がとれるようになっています!!

現在は、午前中にアヌラ&さくらか、コサラが日替わりで出ていて、午後にはワルダー (♀, 1971~) が出ていることが多いです。


・立派なプール

上の写真の手前がプール。スリランカの川を模していて、成獣が2個体同時に入れる大きさ。


水浴びをするためだけでなく、プールの中でもみくちゃになって遊ぶ、何とも微笑ましい光景に出くわすことも!


・さまざまな食事スポット

野生のゾウは、1日の大半を採食行動に費やしているといわれています。大きな放飼場では、彼らの食事に関わるさまざまな仕掛けがあります!


左の (A) は、壁面に空いた穴に餌を入れて、隠すためのもの。穴の入り口は、ゾウから見えないようになっています。鼻の触覚と、優れた嗅覚を用いて、中に餌が無いか確認している姿がよく見られます!


この中から餌を取りだそうとするアヌラとさくら。この仕掛けは大きな放飼場の複数箇所にあります!

お次は、右の(B)。こちらは、高いところに草や木の葉を入れておくためのもの。頭を上げ、長い鼻を思いっきり伸ばして、この中の餌を取って食べます!


野生でも高いところの木の葉を鼻で取ったり、枝をちぎったりして食べることがあります!

こうして頭を上げて鼻を伸ばして食べる行動は、首の筋肉が鍛えられる効果もあります。飼育下のゾウでは運動不足になりがちですが、運動不足解消にも一躍買っています。


変わり種だと、以下のようなものも。


扉の格子に取り付けたペットボトルに、ペレットが入っています。上記2つよりも餌をゲットするのはかなり難しいですが、鼻息でペットボトルを転がし、中から出てきたペレットを鼻で吸い出して食べています!

これについては、過去の記事に詳しく載っていますので、気になる方は是非。


・砂浴びスポット&暑い日への対策も

また、地面の大半は砂で、ゾウの足への負担を和らげ、いつでも砂浴びができます!


特に、水浴びした後はこうした光景がよく見られます。

そして、暑い時にゾウたちの日除けとなるスポットも。


暑い日などは、この下で休むゾウたちの姿がよく見られます!

このように、大放飼場はゾウたちが快適に過ごせるよう、仕掛けや工夫が沢山あります!備え付けのものだけでなく、飼育員さんのお手製のものもあり、行く度に新たな発見があります!


こちらの写真は、大放飼場にある「スリットビュー」と呼ばれる観覧スポット。


小さな小窓から、ゾウたちのエリアを観察できます!

運が良いと、大迫力の光景が見られます!


スリットビューのゾウ側には、餌が仕掛けられていて、それを食べに来るゾウたちの顔や口、皮膚まで間近に観察できます!これだけゾウに近づける場所はなかなかありません。


そして、大放飼場、小放飼場ともに、ゾウと私たちの間は遮るものが少なく、観察や写真撮影がしやすいのが特徴。近くにはベンチもあるので、ゆっくり休みながらゾウを観察できるのも嬉しいポイントです!


ゾウについて学べ、そして観察しやすい場所で、快適に過ごすゾウをじっくりと観察できる東山動植物園。ゾウが好きな方には堪らない動物園の一つです。

読者の皆様も、機会があれば是非訪れてみてください!


おまけ 隠しキャラを探せ!

ゾージアムには、至る所に隠しキャラがいます!

以下のA~Eが主な隠しキャラ。いずれもスリランカに生息する動物たちです。


A→ キングコブラ

B→ ミズオオトカゲ

C→ カエル(種は不明)この子を含めて3匹隠れています!

D→ セイロンニシキヘビ

E→ インドオオコウモリ

この5つがゾージアムのどこかに隠れています!見つけやすいのもあれば、難度がかなり高いのまであります。

読者の皆様も、東山にお越しの際は是非探してみてはいかがでしょうか。


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