今年初めての東山 その1 自然動物館の夜行性動物たち

 みなさま、こんにちは。

1月2日(日)に、今年初めての東山動植物園を訪れました!

名古屋にある東山動植物園。日本を代表する動物園で、コアラ (Phascolarctos cinereus)や、アジアゾウ (Elephas maximus)、「イケメンゴリラ」として話題になったニシゴリラ (Gorilla gorilla)のシャバーニなど数多くの動物が飼育され、飼育種数は日本有数。

また、絶滅が心配されている動物や、ここでしか見られない種が多いのも特徴です。

私にとっては、電車で約1時間、車で高速を使えば約40~50分とアクセス良好。

最も身近な動物園で、頻繁に訪れています。

今回のブログでは、数回に分けて、出会った動物たちをご紹介いたします。


朝一番の夜行性動物エリアは、ゴールデンタイム!!

園内の丘の上にあるのが、「自然動物館」。そこでは爬虫類や両生類、夜行性動物たちが沢山飼育されています。とても魅力的な種が多く、人によってはそこだけで一日過ごせるほどです。

夜行性動物のエリア「スターライトハウス」では、昼夜を逆転させて、午前9時30分~午後9時ごろまでは暗く、午後9時ごろ~午前9時30分までは明るくしています。そのため開園中は主に活発な彼らの行動を観察できるようになっています。

しかし、9時00分の開園から9時30分ごろまでは室内は明るい状態なので、本来の体色や、外見をじっくり観察出来たり休息シーンなどが見られ、写真も撮りやすいです!

さて、そんな朝の夜行性動物たちのようすを覗いてみましょう。


まずは、天井にぶら下がり、休息するルーセットオオコウモリ (種不明(Rousettu sp.))








暗くなってからは展示室内を飛び回ったり、餌のフルーツを食べる様子が見られますが、

明るい時間は群れでかたまって休んでいることが多いです。


お次は、ツチブタ(Orycteropus afer)








ブタに似ていますが、ブタの仲間ではなく、ツチブタ科という全く別の動物です。

アフリカのサバンナや砂漠、熱帯雨林に生息し、主にアリやシロアリなどを長い舌でなめとって食べます。

国内では、ここと、豊橋総合動植物公園、静岡市日本平動物園、そして上野動物園と4つの施設のみで見ることができます。

東山ではオサム(オス,2001~)と、ナオ(メス,2004~)、その娘のブーリン(2015~,メス)が飼育されています。ブーリンはバックヤード暮らしですが、オサムとナオはとても仲の良いペアです。休む時もかたまって寝ています!

明るい時は寝ていることが多いですが、暗くなる前の9時20分頃は動き出すこともあります。

こちらは、コジャコウネコ (Viverricula indica)








インドや東南アジア、中国と幅広く分布するジャコウネコの1種で、木登りが得意です。

国内の動物園では、ここでしか見られません!

現在飼育されている個体は、2014年にスリランカから来園した大 (だい)。

展示室内の木組みを軽やかに登ったり、お気に入りの休憩台でゆっくり休む姿が見られます。

こちらは、ハリモグラ (Tachyglossus aculeatus)








ハリネズミのようですが、オセアニア固有種で、卵を産み、母乳で育てるという特異な性質を持った動物です。

ここでは、開園40周年の1977年に来園したメス2個体が生活しています。

ここで暮らしている動物の中でも屈指の長寿で、世界記録級となると50歳を超えた個体も居るとか。

明るい時間では、彼らのもつ白棘と黒棘の様子をしっかりと観察できます!


最後に紹介するのが、スンダスローロリス (Nycticebus coucang)








東南アジアの熱帯林に生息する、夜行性の霊長類。小柄で愛らしい姿をしていますが、彼らの属するスローロリス属(Nyucticebus)は、霊長類で唯一有毒のグループ。

館内には同属別種のレッサースローロリス (Nyucticebus pygmaeus)も飼育されているので違いを観察するのもアリかもしれません。

愛らしい姿からペット目的の飼育の需要があり、乱獲され絶滅が心配されています。

※現在スローロリス属はCITES I類に指定され、国際取引は全面禁止されています。


他にもたくさんの個性的な夜行性動物たちが暮らすスターライトハウス。

東山にお越しの際は朝一番に訪れてみるのもアリだと思います!

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