仙台市八木山動物公園 八木山はいいぞ!

9月11日に、仙台市八木山動物公園を訪れました。

11日に八木山、その日のうちに移動し、翌日は茨城県の日立市かみね動物園という遠征計画を予てから立てておりました。

ここで飼育されているサバンナゾウ (Loxodonta africana) のメアリー (♀) の来園39周年記念イベントが開催されるという情報を耳にし、彼女が元気なうちに訪れたいと思い、訪問を決めました。

八木山は東北地方を代表する動物園で有名です。

今回はそんな八木山の、ここがいいぞ!といったポイントに絞って紹介いたします。


これは八木山の西門。ここをくぐれば、サバンナゾウのいるアフリカ園まではすぐ。
冒険の始まりです!

その1 アフリカ園&サバンナゾウがいいぞ!
西門をくぐってすぐの動物エリアが「アフリカ園」。

アフリカの動物エリアは全国各地にありますが、
ここは、探検感あふれる園路と、サバンナの水辺の風景を再現したようなエリアが特徴です!

こちらがアフリカ園の園路。順路は蛇行しており、植え込みはまるでサバンナの茂みのよう。いつ動物のエリアが出てくるか、ワクワク感が増してきます。

そうすると、動物たちのエリアが茂みの中から見えてきます!


こちらはサバンナゾウ (Loxodonta africana) のエリア。奥の水場の向こうにグラントシマウマ (Equus quagga boehmi) が見えます。まるで一つのエリアにいるかのよう。


こちらは、カバ (Hippopotamus amphibius) とクロサイ (Diceros bicornis) 。
カバプールを囲い代わりに、彼らのエリアが仕切られています。

サバンナゾウは3個体おり、ベン (♂, 1989~)、花子 (♀,1989~)、そして最年長のメアリー (♀, 1967~) がいます。

中でも、最年長の個体のメアリーと、国内では3個体だけになってしまったオスのひとりのベンがイチオシです! (前回のブログで詳しく紹介)


ベン (左) と、花子 (右) は運動場で同居しています。体格差はあれど、とても仲の良い2個体です!


こちらはメアリー。今年で推定55歳になり、国内最年長の個体に。メスとしては立派な牙をもっています!

彼らとアフリカ園については後日詳しく紹介いたします。

その2 数多のガンたちを身近に見られるのがいいぞ!

日本には冬季になると北方から冬を越すために飛来するガンたち。

八木山のある宮城県は、国内屈指のガンの渡来地である、「伊豆沼」があります。

そうした土地柄もあってか、ここでは沢山の種類のガンを飼育しています!

こちらが八木山で見ることのできる9種類のガンたち。
うち、赤字で示している4種が宮城県で見ることのできる種類だそうです。

園内では東門から入ってすぐの「ハクチョウ・ガン・カモ池」と、アフリカ園付近にある「ガン生態園」で彼らを見ることができます。

一見よく似た姿をした彼らも、羽色など細かいところを見ていくと、色々な違いがあることがわかるのが良いポイントです!

「ガン生態園」では、シジュウカラガン (Branta hutchinsii) の繁殖に取り組んでいます。


白と黒の模様が特徴的なガンの1種で、シジュウカラという鳥に羽色が似ていることが名の由来。

彼らは、江戸時代や明治時代には仙台でよく見られたそうですが、20世紀に繁殖地の千島列島に毛皮目的に持ち込まれたキツネに雛や親鳥などを食べられ、絶滅寸前になったことがありました。

彼らを守るため、約40年前にここで飼育を開始し、順調に繁殖に成功しました。
それだけでなく、増えた個体を野生に戻す活動をおこない、現在では5000個体を超える数が日本に越冬しにくるようになったそうです!(1)

彼らを守るための取り組みについては、後日詳しく紹介いたします。

引用文献
(1) 野生シジュウカラガンの羽数回復事業 仙台市八木山動物公園公式HP https://www.city.sendai.jp/zoo/kaifukujigyo/index.html 2022年9月26日訪問


その3 ビジターセンターの展示がいいぞ!

西門から入ってすぐに「ビジターセンター」という建物があります。ここでは動物のさまざまなことについて知られるよう、標本やパネル展示などで紹介されています。


こちらは、アジアゾウ (Elephas maximus) の骨格と、鼻の剥製です。2012年まではアジアゾウも飼育しており、この骨格は最後の個体だったトシコ (♀) のものです。

生きている姿だけでなく、骨格からもわかることは沢山ありますし、今飼育されているサバンナゾウとの違いを見比べてみるのも面白いかもしれませんね。

また、こんな展示もございます。


これは、長崎県の対馬の固有の家畜ウマ、対州馬 (たいしゅうば) の鞍。
自動車が無かった時代、人々の移動手段や荷物運搬として、彼らは対馬ではなくてはならない存在でした。


これが対州馬。八木山では3個体飼育しています。彼らがなした文化やヒトとの関係を後世に伝えるため、今や40個体程となってしまった彼らの繁殖に力を入れています。


こうしたヒトと動物との関係性を知れるのも、動物園の面白さのひとつ。

他にも当時人々と共に暮らしてきた彼らのようすや、荷物運搬で使われていた彼らの貴重な写真もご覧いただけます。


その4 個体紹介カードがいいぞ!
八木山に限らず、動物園で暮らす動物たちには何かしらの個体名が付いていることが多いです。
ここでは、園内で暮らすほとんどの動物で、個体紹介のカードがあり、獣舎前に掲示されています!


こちらは、フタコブラクダ (Camelus bactrianus) の個体紹介カード。

名前や生年月日、それぞれの個体の性格だけでなく、見分け方や観察ポイントもしっかり紹介されているのがポイントです。

動物によっては、時間帯によってみられる個体が異なる場合もあります。そのような種については、個体紹介カードに、運動場で見られるおおよその時間も掲載されているので、
お目当ての個体を見るための参考にすることもできます!!

交通アクセス
八木山のアクセス手段は主に2つ。

1 電車にて (これが一番おすすめかも)

JR東北本線・東北新幹線・仙山線・仙石線→ いずれも仙台駅下車

仙台駅を下車した後、仙台市営地下鉄の東西線の仙台駅から、約12分で八木山動物公園駅に到着します。

駅からエレベーターで地上に上がると、すぐに西門が見えてきます!

目安として、仙台駅までは、東京駅からだと東北新幹線で1時間半ほどで到着します!

2 車にて

東北自動車道「仙台南IC」から国道286号線を仙台市街方面へ約5km東進。西多賀歩道橋の信号を左折して約4kmで到着します。(約30分ほど)

駐車料金は普通車は最初の30分は無料で、以降30分毎に100円追加 (上限は500円) 。

駐車場には限りがあるので、土日祝日、繁忙期は電車の方がおすすめです。

おまけ 
お食事は、グーグーテラスがおすすめ!

園内には飲食店が5つほどございます。その中でもおすすめなのが、「グーグーテラス」。
園の中心にある動物ふれあい施設「ふれあいの丘」横にあります。

そこでは、グリルチキンや動物を模したプレートランチやスイーツ、仙台名物の牛タンや、蔵王特産のモッツアレラチーズを使ったピザなど、さまざまな美味しい食事が揃っています!

訪問時は限定メニューの夏野菜とグリルチキンのカレーがあったので、それをいただきました。


炒めたトマトやズッキーニなどの夏野菜に、大きなグリルチキンが入っていました!
美味しくて野菜も摂れ、エネルギー補給に最適でした。


今回は、八木山動物公園の、ここがいいぞ!というポイントに絞って紹介しました。
仙台駅からのアクセスは良好で、様々な動物たちに出会うことができる場所なので、興味を持たれた方は是非!



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