東山で生まれたゾウの赤ちゃんに会ってきました。

2022年6月26日に、東山動植物園でアジアゾウ (Elephas maximus) の♀の赤ちゃんが誕生し、2日前に生後1か月を迎えました。

7月20日からは、時間限定で一般公開がはじまったので、これは行くしかない!と思い、

7月23日と24日に、赤ちゃんのようすを見に行ってきました。


今回はそんな赤ちゃんと、母のアヌラ、姉のさくらのようすをお届けいたします。



その1 外での準備は着々と。

赤ちゃんを見るため、ゾウ舎の列に並んで待っていました。赤ちゃんが出る予定の運動場に目をやると、しっかりと準備が整っていました。


赤ちゃんがモート (堀) に転落しないよう、仮設の柵が設置されていました。

これは、姉のさくらがこの獣舎に移動したころにも同じような処置がされていました。

また、今の季節ならではの対応も。

写真左上の赤丸で囲まれた部分は、日除けが設置されていました。

気温が高く、日差しが強い時にいつでも涼めるようになっています。



そして、ゾウ舎の入り口の扉に、定規のような目盛りが追加されていました。
これがあると、赤ちゃんの大きさや成長がよりわかりやすくなりますね!


その2 いよいよ赤ちゃんにご対面!

赤ちゃんと母のアヌラ、姉のさくらが公開されているのは、ゾウ舎の屋内展示室 (2022年7月28日現在)。


親子は、一番手前の寝室にいました。アヌラ(左)の奥にちらりと見えるのが赤ちゃん。

時間を変えて、ようすを見に行くと、赤ちゃんが手前に来てくれました!


アヌラとさくらの餌として設置されたササの葉に興味を示し、鼻で掴んでもっていこうとしていました!

とても愛らしい仕草で、見ていた他のお客さんからは歓声が上がるほど。


赤ちゃんの側には、母のアヌラの姿が。

赤ちゃんのようすをしっかりと見守っています。今回の出産は2回目なのもあり、生まれてきた時はとても落ち着いて対応していたそう。

赤ちゃんは、母のアヌラの足下をくぐれるほど小さいです。


今回印象的だったのは、姉のさくらも積極的に赤ちゃんの面倒を見ていたことでした。


奥がさくら。アヌラ同様、赤ちゃんのようすをしっかりと見守っています。
公式HPやSNSによると、授乳以外の時間は、さくらと一緒にいることが多いのだとか。

さくらのすることを興味津々で真似する姿も見られました。


飼育員さんからもらった餌を食べようとするさくら (右)。それを見ていた赤ちゃんも真似をしてすぐそばにあった餌を口に運ぼうとしていました!

鼻の使い方は、こうして他の個体がすることを真似たりすることで学んでいくそうです。

妹が生まれる前は、大きくなっても時にわがままな一面を見せることがあったさくら。
今回の妹の誕生で一気に精神的に成長してきたと感じました。赤ちゃん誕生を通じて、他の個体の成長を感じられてとても嬉しかったです。


目に映るさまざまなものに興味津々の赤ちゃん。
飼育員さんが通りかかると、すぐさま駆け寄ってきて、柵から顔を乗り出していました!

その姿は、見ている私もとても愛らしいなと感じました!

午後の2時ごろには、こんな姿も見られました。


横になって眠っていました!眠っている赤ちゃんの側には、アヌラとさくらが付いていてしっかりと見守っていました。

日本の動物園でのアジアゾウの繁殖例は増えていますが、継続した繁殖がされている施設は少ないです。

ゾウたちはメスを中心とした群れで生活し、育児や出産を群れの中で学んでいくといわれています。その中で、母、姉、妹と単位は小さいですが、小さな母系グループが東山で形成されつつあることは、私はとても喜ばしいことだと思っています。

こうした彼らのようすを通じて、ゾウたちや自然へ興味を持つきっかけが生まれていってくれたらいいなと思っています。



さて、そんな赤ちゃんの愛称募集が本日7月28日より始まりました!
期間は8月21日(日)まで。詳しくは東山の公式HPをご覧ください。


読者の皆さまも是非、そんな赤ちゃんに会いに行ってみてください!
赤ちゃんの公開時間や場所については、こちらをご覧ください。

私としても、最も身近な東山で、赤ちゃんの成長のようすを見られることと、群れになりつつある姿をじっくりと見られる機会が出来て、とても嬉しいです。

今後も本ブログにて赤ちゃんの成長のようすをお伝えできればと思います。




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