愛知県は、ゾウ王国! その4 岡崎市東公園動物園

神山です。
いつも私のブログやHPをご覧いただき、ありがとうございます。

愛知県は、ゾウ王国!と題して始まったこのシリーズ。最終章は、岡崎市東公園動物園をご紹介いたします!

はじめに

岡崎市東公園動物園は、岡崎市の東公園の中にある小さな動物園です。入場は無料。
飼育している動物は、ヤギやウサギ、ポニーなどの家畜や、ニホンザルやニホンジカ、カピバラ、ミーアキャットなどの小さな動物園では馴染みの動物から、国内では飼育園が少ないヒトコブラクダに、アジアゾウまで!

日本では、こうした公園の中にある小さな動物園は大小様々、無数に存在していますが、ここの凄いポイントのひとつは、日本で唯一、入場無料でゾウが見られること!

今回は、市民の憩いのオアシスで暮らす、アジアゾウのふじ子(♀, 1968~)と彼女の住まいを見ていきましょう。

憩いのオアシスで暮らす、愛知県一の長老


動物園に入場してすぐに見えてくるのが、このゾウ舎。
「私はふじ子です」の文字が目立ちますね!
彼女は、1968年4月10日にスリランカで生まれ、1982年に広島県福山市にあった「赤坂遊園」から来園し、40年近くを岡崎で過ごしてきました。

彼女は今年で54歳。愛知県下では最年長、国内のアジアゾウでも5本の指に入る年長個体です!

ここにいるゾウは彼女だけですが、快適に過ごせるよう、様々な工夫がされ、飼育員さんからも優しく接してもらっています。


唯一無二、ベルトコンベアを動かすゾウ!

このゾウ舎で、他園にはないものがあります。それがこのベルトコンベア式の餌やり装置。


ゾウ舎脇には、彼女にあげるためのおやつ(100円)が販売されています。それをあげる手段としてこのベルトコンベアが使われます!

コンベアの入り口におやつを置くと、ふじ子は鼻でコンベアを動かして、たぐり寄せて食べます!

ゾウにおやつをあげる方法としては、直接手渡ししたり、竹串に刺して渡したりと色々ありますが、この装置は、ゾウと私たち双方に遊びが生まれる唯一無二のものです!


ふじ子を慮る、きめ細かな配慮

最近では、ゾウに限らず動物園での動物たちが快適に過ごせるよう、さまざまな工夫を凝らしたり、福祉向上のために新施設を建設したりと努力がなされています。

ここでもさまざまな努力をし、飼育員さんが仲間の一員となって彼女に寄り添い、飼育がおこなわれています。その工夫の一部をご紹介いたします。


まずは左のコンクリートの杭と、タイヤ。この2つは、長らくふじ子が愛用しているアイテムで、杭は身体を掻くために、タイヤは遊び道具。このゾウ舎は2017年に建て替えられましたが、この杭は旧ゾウ舎時代からあったもの。

愛用品を置くことで、彼女の心の安心にもつながっています。


こちらはゾウ舎の壁に空いた穴。東山や豊橋と同様、ここに餌を隠して、探してもらうためのもの。こうして時間をかけて食事ができるようにも。



予備の運動場にある柵。何やら穴がありますね!
これは、柵越しで健康チェックのためのトレーニングをおこなうためのもの。穴から耳や足を出して、触診を受けたり、足の洗浄や蹄のお手入れを毎日してもらっています。


飼育下では運動不足になりやすく、更に高齢になると動きが少なくなる個体が多いため、足の蹄の伸びすぎなどのトラブルが発生します。

伸びすぎると歩行にも支障をきたし、立てなくなってしまうこともあります。

そのため、日々のチェックと、足の洗浄や蹄のお手入れは欠かせません!その甲斐あって、今でも健康に過ごせています。

穴の部分以外は鼻などが通りにくい構造のため、安全にトレーニングをおこなうことができます。

こうした工夫もあり、単独ながらも快適に過ごしていますし、もうすぐで54歳の誕生日を迎えることができます!



入場無料で、誰でも気軽に入ることができる東公園の動物園。
今年で54歳になるふじ子に会いに行ってみてはいかがでしょうか。


愛知県は、ゾウ王国!のシリーズはいったんこれにて区切りが付きました。
今後も私が訪問したことのある動物園を定期的に紹介していく予定ですので、応援よろしくお願いいたします。


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