彼らが生きていた証を残すこと

神山です。

昨日、多摩動物公園で飼育されていた国内最高齢のサバンナゾウ (Loxodonta africana) のアコ (♀,推定57歳) が亡くなりました。詳しくはこちらをクリックしてください。

アコは50年以上も多摩で過ごし、長らく多摩動物公園の顔として親しまれていました。確かに歳は重ねてはいましたが、臨時休園中かつ突然の訃報ということもあり、とても悲しいです。今年は会いに行こうと思っていたので、とても残念です。


在りし日のアコ。この時は、柵を隔ててチーキ (♀,1976~2019)と、砥夢 (♂,2009~) がいて、合計3個体がいました。(2017年8月16日撮影)


私たちヒトも、ヒト以外の動物も命は限りあるもの。その終わりは、いつ来るのか誰にもわかりません。


私が動物園や水族館で写真を撮る理由の一つが、ここで暮らしている動物たちや、そこにある風景を記録として残したい

そしてこんな素敵な種や個体がいて、こんな動物園や水族館があったことを後世に残したいためです。


彼らが生きていたことの証を残すことには様々な手段があると思いますが、

私はその一つとして、写真で撮影し、それをこうしてブログやSNSなどで紹介し、記録として残すことにしています。


私が特にそう思うようになったのは、約2年前、東山動植物園で飼われていたサバンナゾウのケニー (♀,推定46歳) の訃報でした。

亡くなる5日前の8月5日に撮影したケニー。まさか5日後に亡くなってしまうとは思いもしませんでした。(2020年8月5日撮影)

私にとって最も身近なサバンナゾウで、小さい頃から馴染みの存在。彼女からゾウ自身の面白さや奥深さ、動物園の世界の面白さを教えてもらった大切な存在でした。




いざ空になった獣舎を見ると、いかに彼女の存在が大きかったことがわかりました。


年々数が減少する国内のサバンナゾウの現状もあり、どんな動物でも、会えるうちに会っておこうと思うようになり、そして一回一回出会えたことを大切にしていこうと思うようになりました。


私のHPには、アジアゾウ、サバンナゾウ問わず、今は亡くなってしまった個体の写真もございます。よろしければ、ご覧いただけると嬉しいです。

この活動を通しても、彼らが生きていた証を残していきたいと思います。




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